沖縄を書すー中川とき彦(泰峯)の書作

虚空書院

(こくうしょいん)

虚空(こくう)
呼吸によって虚空との交流を(帯津良一先生より)

1999年に設立(主宰  中川泰峯)。2003年、第1回「虚空書院展」を東京銀座画廊美術館にて開催。2011年、第2回「虚空書院展」を所沢市民文化センターにて開催。古典の臨書を通して、美しく澄んだ、凛とした書作を追求している。現在、虚空書院に所属している書家は5名、賛同されている書家は6名。

虚空書院の趣旨
虚空書院は、古典の臨書を通して、一本の線の中に厳しさと深く滋味な、
澄んだ凛としたものを求める、書人の集う会として設立しました。

虚空書院に所属並びに趣旨に賛同されている書家
足利柿峯 中山逍峯 矢吹紫峯 皆川眉峯 西間木香秋 板倉粲洋
兼浜東峯 平安秀幸 久保遊水 古田夢玄 中安佳月

虚空書院所属並びに賛同書家の作品
笑顔(えがお)

足利柿峯(清子) 東京都
見る人に感動してもらえるような書をめざして…。磨かれた澄んだ線、白と黒のバランス、ことに余白の美を求めています。甲骨文字や金文の文字にデザイン性を感じ、惹かれています。いろんな文字から何かを吸収したいと思っています。

有徳(ゆうとく)

中山逍峯(静子) 東京都
人々に感動を与えられる書作品となるにはどうしたらいいのだろうか、と迷い多い日々を重ねています。おそらく古碑法帖を沢山臨書することかと、その中から正しい運筆を身につけ、書に真摯に向きあっていきたいと…。

安寧(あんねい)

矢吹紫峯(玖仁代) 市川市
自分自身の思いや感じたことを書に表現できたら ! と思っています。それには日々の勉強、努力が大切なことはわかっていますが、実行するのはとても大変です。でも、これからは楽しみながら作品を書いていきたいと思います。

万里秋風吹鶴駕
(ばんりのしゅうふうかくがをふく)

皆川眉峯(恵子) 越谷市
絵画と違い、書は書き上げる過程が一瞬なので「創る」という意識が薄く、簡単にできると思われてしまうところがありますが、そこまでには大変な鍛錬が必要です。そんなことを考えながら根拠ある運筆を求め続けています。

月(つき)

西間木香秋(明子) 東京都
墨の黒、紙の白が織りなす深遠なる書の世界を表現する時、私はふとモーツァルトの美しい旋律、ショパンの豊かな情感、ラフマニノフの激しさ等が心に響いて、それらを書に表現できたらいいなあ、と筆を持つのです。

養徳(ようとく)

板倉粲洋(美智恵) 東京都
書に時間を掛けるに連れ、徒ならぬ奥の深さに虜になってしまいました。私は筆を持つ時、その書体の時代や生活を感じ、それを表現できたらなあ、と思っています。紙面にくい込んだ真面目な品位のある線に憧れます。

野鶴(やかく)

兼浜東峯(政雄) 那覇市
子供達を指導していると、素直な筆運びにハッと思うことがしばしばあります。古典を手習いするにつけ、頭で解しても腕がついてこない自分を子供達から学んでいます。更なる臨書から自分の書が書けたらと…。

今帰仁(なきじん)

久保遊水(隆平) 那覇市
患者さんの診療を終え、病院の広間で書をやるサークルに入り、筆を握ってから長い月日がたちました。古典の臨書の大切さが少しわかり、多様な運筆に驚きもし、楽しくもあるこの頃。書の真髄に迫ってみたいと思っています。

仁孝(じんこう)

古田夢玄(達彦) 那覇市
東北の震災後、私どもの病院からも応援に派遣され、その惨状と人々の不安の心をみました。心を癒す一環に書はとてもいいのではと、私自身がその俘囚となり、毎日筆を。古典を眺め、臨書の大切さをひしひしと感じています。

飛翔(ひしょう)

中安佳月(範子) 網走市
筆を持って二十年。雑事の中で筆を持つひと時が私に安らぎを与えてくれます。美しいものを見るのが至福。絵・書・盆栽、蘭の花芽のふくらみを見るごとに、誰の心にも温かく優しく響く書作を終生の課題としていきたいと思っています。